Make Noise Morphagene MG203ファームウェアが公開され、新しい機能が追加されれました。
— 2021年01月19日追記 —
(2020年12月18日に更新されたMG204も機能的には同じです)
オプション内容(options.txt)をオンラインで簡単に更新できるサイトが見つかったので下記にリンクを貼っておきます。目次からどうぞ。
アップデート概要
今回のアップデートはざっくりですがこんな解釈です。
- オプションの追加。和音が鳴らせる機能、Varispeedオプションに正方向のみの1V/octが加わった。
- 録音レベルの調整がオートから4段階のゲイン選択設定に変わった。
- 録音音質の改善
- 再生音質の改善
- マイナーなバグの修正
ざっくり解説
オプションの追加
1は-4オクターブから+4オクターブまでの任意のコード比率をオプションファイルに設定し、morphつまみを右に回しきったときに和音が鳴ります。
元のピッチ(1.00000)に対して0.06250から16.00000までを3つまで設定でき、メジャーコードやマイナーコード、マイクロピッチなどを表現できます。
個々のgeneにマイナスの値を設定でき、逆回転も可能です。値が1.00000の場合、ユニゾンになります。
option.txtにコメントアウトで比率のリストが載っているのがありがたいです。
Varispeedオプションの追加は「正方向のみの1V/oct」で、まだ試していませんが、正方向のみになったことでピッチの調整がしやすいらしいです。
録音レベルの調整
2は、録音レベルが「オートのみ」から4段階のゲイン選択に変更され、Recordキーを押しながら、Shiftキーを押す毎に色が変わり録音レベルを選択できるようになりました。
青:低-3db
緑:モジュラーレベル
オレンジ:中+ 6db
紫:高+ 12db
残り
3、4、5については自宅の再生環境が悪いのであまりよくわかりませんでした。再生音が少し大きくなったかなとは思いました。
option.txtの中身
私のオプションファイルの設定も晒しておきます。
和音の設定はメジャーコードにして一番低い音を逆回転にしています。いろいろ試したいが変更は面倒です。本体から変更できればいいのになー。
設定ファイルについてはこちらのサイトが大変わかりやすくて参考になりました。ありがとうございます。
MAKEN0ISE Morphagene ファームウェア MG155 メモ
ここから
- vsop:1
Varispeedオプション:0はクラシック、1は1v/oct(正負両方向)、2は1v/oct(正方向のみだが調整しやすい) - inop:0
入力オプション;0は入力と再生音をSOSでミックスしたものを録音可、1は入力音のみ録音 - pmin:1
Phase/position モジュレーション:0はなし、1はinput Rのみに入力がある場合、再生音にPhaseモジュレーションをかけることができる。 - omod:1
Organizeオプション: geneの切り替えがつまみやCVの変更があれば、現在の音が鳴り終わってからか、鳴っている途中でもすぐに切り替わるかどうか - gnsm:1
再生開始・終了時のエンベロープを0はスムーズにしない、1はスムーズにする - rsop:1
Recordオプション:0はrecord + splice = 新しい splice に録音、record のみ = 現在のspliceに上書き。1は、record + splice = 現在のspliceを上書き、record のみ = 新しい splice に録音。 - pmod:1
再生オプション:0はクラシック、1はモーメンタリー、2はトリガーループ。2にするとPlay ジャックにプラグを刺しても再生音が止まらなくなる。 - ckop:2
クロック制御オプション:0はgeneシフト(slide)とタイムストレッチ(gene size)両方にクロックsyncする、1はgeneシフトのみ、2はタイムストレッチのみ。 - cvop:0 CV outオプション:0は音量に応じたエンベロープフォロワーを出力、1は、geneの長さ分1サイクルのランプ波形を出力するのでサンプル終了位置がわかりやすい。
- mcr1:1.25992 コード比:0.06250から16.00000、マイナスは逆
- mcr2:1.49830 コード比:0.06250から16.00000、マイナスは逆
- mcr3:-0.50000 コード比:0.06250から16.00000、マイナスは逆
デフォルトのコード比
デフォルトのコード比は
mcr1:2.00000
mcr2:1.50000
mcr3:1.33333
比率表-平均律
option.txtにコメントアウトで載っていた比率表も貼っておきます。
1.00000:ユニゾン
1.05946:マイナー2nd
1.12246:メジャー2nd
1.18920:マイナー3rd
1.25992:メジャー3rd
1.33484:Perfect 4th
1.41421:Tritone
1.49830:Perfect 5th
1.58740:マイナー6th
1.68179:メジャー6th
1.78179:マイナー7th
1.88774:メジャー7th
2.00000:オクターブ
これらの数値に2、4、または8を掛けて、高いオクターブを求め、低いオクターブを割ります。
YouTube動画デモの比率
動画内で実演していたコードも書き写したのでよろしければお試しください。
- 0.50000 0.666666 0.75000
- -0.50000 -0.666666 -0.75000
- 1.25992 1.49831 0.50000
- 1.19821 1.49831 0.50000
- 1.19821 1.41421 1.68179
- 1.01364 0.98636 1.02728 //マイクロチューニング
オプションを簡単に設定できるサイト
オプションをオンラインで簡単に設定できるサイトがありました。
ここにoptions.txtをアップしてから編集し、saveすると新しいoptions.txtが手に入ります。
まとめ
はじめに動画を見て、和音にはあまり期待していなかったものの、実際試してみるととてもいい響きだったので今後も自分のシステム内で大活躍するモジュールになりました。Make Noiseありがとう!