自作シルクスクリーンでオリジナルTシャツを作ろう。
第三回【実践編その2】
ずいぶん時間が空いてしまったが、前回はシルクスクリーン用の版を自作するところまで書いたので、
今回はTシャツに印刷(プリント)する工程を説明しようと思う。
木枠にスクリーンを張って感光してと、一番大変な版を作る作業はもう終わっていると思うので、ここまで来たらまあもう一息。
自分で作ったデザインが、キレイにTシャツにプリント出来たときの気持ちよさはなかなかのものなので、完成までもう少しがんばりましょう。
ではスタート。
シルクスクリーン版のチェック
まずは製版した版をチェックします。
感光乳剤がきれいに塗られているように見えても、光にかざしてみるとたまに小さな穴が空いていることがある。
刷ったときに小さい穴からインクが漏れてしまうので、乳剤を塗って埋めるか、裏側にマスキングテープを貼ってふさいでおく。
乳剤が薄くなっていて微妙なところも、念のため厚塗りするか、マスキングテープを貼っておくと無難。
乳剤を塗った場合は、もちろん感光させて硬化させておくこと。
版のマスキング作業
次に、刷ったときにスクリーンの縁からインクが漏れるのを防ぐため、Tシャツに当たる面の縁にマスキングテープを貼る。
乳剤が塗られていない部分もキレイにマスキングテープでカバーする。
結構多くマスキングテープを使うので躊躇しがちだが、ケチって失敗するとテンションがだだ下がりするので、しっかりマスキングしましょう。
Tシャツに刷る準備
初めて刷るときは、Tシャツの中に新聞紙やチラシなどプリント範囲より広い紙を入れておく。
刷るときに力を入れすぎると、まれにインクが背中側まで染みてしまうので、
慣れてきたらなくてもよいが、力加減がわかるまで入れておいたほうが良い。
間に紙を入れたTシャツを平らな場所に起き、刷る面のシワや糸くずなどを取る。
コロコロがあると便利。
あと、刷った後インクが付いたスキージを置くために、Tシャツの横に新聞紙をひいておくと良い。
Tシャツに刷る
さあついにTシャツに刷るぞ。
ここから完成までは一気にいくで。
プリントしたい位置に版を置き、刷り始める位置に好きな色のインクを割り箸などで置く。
余ったTシャツ用のインクは、瓶に戻せば再利用できるので、なるべくたっぷり目にインクを置くのがきれいにプリントするコツ。
版が動かないようにしっかり押さえながら、スキージでインクを一気に引く。
一人で床でやるなら足の親指で版を押さえて、両手で刷るのが良い。
スキージを引くスピードの説明が難しいが、あまりゆっくりやるとTシャツの生地の裏側までインクがにじんでしまうので、A4サイズなら1秒くらいが目安かな。
刷り終わったら版を片側からゆっくり上げる。
完成!できた!気持ちいい~~!最高~~!
あとはしっかりインクを乾燥させる。
乾燥したら当て布をあててアイロンで定着させれば出来上がり!
続けて何十枚も刷る場合は、経験上だいたい10~15枚くらい刷ったら版を一度洗ったほうが良い。
連続で刷っていると、だんだんエッジが甘くなってきたりインクがにじみ出てきて、思わぬ失敗をしたりするので注意すること。
まとめ
三回にわたってシルクスクリーン印刷でのオリジナルTシャツの作成方法を書いたが、
わかりやすい記事になっていただろうか?
三記事まとめて読んでみると、結構工程が多いもんだなと思った。
最初は流れがわからずややこしく感じるかもしれないが、一回うまくできれば一生Tシャツには困らなくなるので、失敗を恐れずぜひ挑戦してみてほしい。
うまく作れるようになれば、商品として販売もできるかもね。
記事の内容でよくわからない箇所があればコメントなんかで聞いてくれれば分かる範囲で返事します。
ではまた別の記事で。