簡単 自作シルクスクリーンでオリジナルTシャツを作る 第一回(道具編)

オリジナルTシャツを自作する DIY

シルクスクリーンの技法を使って、自作Tシャツを作る方法を書こうと思う。
以前同じ柄のTシャツを10枚ほど作ることがあって、
そのときに調べた自分なりのノウハウを紹介する。
まあそもそもそれなりの予算があれば、Tシャツくんという便利な専用の道具を買えば全部済むし、ネットでのTシャツ印刷も最近はかなり安価になってきているため、注文してしまえばそれで終わりなのだが、
この記事に興味があるのはDIY精神に満ちたクリエイティブな人々だと思うので、なるべく機械やお金に頼らずオリジナルTシャツを作るべく奮闘しましょう。(OHPシートの印刷のみPC使用)

ていうか、図案(デザイン)を考えて感光して版を作ってインクを載せて刷って、
くっきりキレイにTシャツにプリントできた時の、
よっしゃ!やった!の達成感は、他では味わえないDIYならではの気持ちよさがあるのでおすすめやで。
市販のTシャツと遜色ないクオリティのものが自分で作れるのは単純に楽しい。
一度しっかり版を作ってしまえば、かなりの枚数刷れるので、Tシャツだけでなくエコバッグなんかも簡単に作れるな。
ではレッツトライ!

シルクスクリーンの版を作るのに必要なもの

・ジアゾ感光乳剤
・木枠
・スクリーン
・ホッチキス
・OHPシート
・スプレーのり
・黒い紙

版を刷るのに必要なもの

・マスキングテープ
・スキージ
・Tシャツ用インク
・割り箸

これだけは必須

・Tシャツ、スウェット、ポロシャツなど

1個ずつ説明していこうと思う。

シルクスクリーン制作に必要なアイテム紹介

ジアゾ感光乳剤

ジアゾ感光乳剤
これがないとシルクスクリーンはできない。
白いトロッとしたA液と、変な匂いのする黄色いB粉のセット。
A液にお湯で溶いたB粉を混ぜることで感光乳剤ができる。

できた感光乳剤はトロッとしたクリーミーな黄色だ。
これを紫外線に当てると段々茶色くなり硬化する。

余った液は、紫外線が入らない容器に保管する。
アルミホイルで容器を包み、冷暗所に置いておけば、3ヶ月位は持つ。
これは買わないとどうしようもないので買う。

ジアゾ感光乳剤は100mlで1000円くらい、最初はこれで十分。
使い方にもよるが、A4サイズで5版以上余裕で作れる。
ちなみにAmazonで買うと結構高いので注意。
画材屋などで買うのが安い。

 

木枠

木枠
画材屋などでがっしりした木枠も売っているが、我々低予算でなんとかしたい派は、
ダイソーなど100均で売っているコルクボードを使う。
コルクボードのコルク部分をグーで取っ払って、木枠だけにして使う。

A4サイズくらいなら後述するスクリーンメッシュを張っても耐えれるが、
それ以上(A3とか)のサイズになるとスクリーンを貼ると経験上木枠が湾曲する。
湾曲しても刷るときに押さえつければなんとかなるが、
何十枚と刷る予定なら、画材屋なんかで売ってる木枠を買ったほうがいいかもしれない。
アルミの枠とか丈夫なものもあるらしいが、使ったことないのでわからない。

予算に余裕があるなら、すでにスクリーンが張られているシルクスクリーン枠もある。
大きさにもよるが、500円くらいから。
カワチなどの画材屋で売っている。

 

シルクスクリーンメッシュ

シルクスクリーン用スクリーンメッシュ

シルクスクリーンメッシュは網戸の網をもっと細かくしたようなもの。
網目の細かさで番号がついていて、数字が大きくなるほど細かい網になる。
細かい図案や写真的なものをプリントしたければ200番くらい、
ざっくりとした図案なら100番くらいのを買えば十分。

ただ網目が細かいと目詰まりもしやすくなるので注意。
白いインクが特に詰まりやすいので、刷り終わったらなるべくすぐに版を洗う。

これも代替品が見当たらないので買うしかない。
1メートル単位で500~1000円位。
網が細かいほど値段は上がる。

アヴァンギャルドな粗さで良いなら、家の網戸の網をちぎって使ってもなんとかなるかもしれない。
逆にドット感が出て面白いかも。

 

ホッチキス

ホッチキス

スクリーンを木枠に止める際に使う。
下の受け部分は使わないので、
180度広がるタイプのものを用意する。
100均のもので十分。

 

OHPフィルム

OHPフィルム

OHPフィルムは家庭用プリンターで印刷できる透明なフィルム。
大きめの家電屋ならどこにでも売っている。
印刷したい図案をパソコンからOHPフィルムにモノクロ印刷する。
印刷したものにスプレーのりを塗布して、感光乳剤を塗ったスクリーンに貼り付け、感光する。

A4サイズ10枚入りで800円くらい。

 

スプレーのり

スプレーのり 3M 55

スプレータイプの糊。
なんでも良いが、あまり粘着力の強いものは版を痛めてしまう恐れがあるので注意。
3M(スリーエム)というメーカーのものがしっかりしていておすすめ。

 

黒い紙

黒い紙

感光乳剤が回り込んだ光で感光してしまわないようにするために使う。
木枠の内側のサイズがあれば良い。
別に黒い紙でなくても光を遮れるものであればなんでも良い。
ダンボールでも十分。

 

マスキングテープ

マスキングテープ

版を刷るときに、乳剤が塗布されていない箇所からインクがはみ出ないために使う。
刷る際に、木枠のフチからインクがあふれ出ることがよくあるので、フチもしっかりマスキングする。

マスキングテープはダイソーでも買えるが、ダイソーのものはテープの粘着力が強すぎるため、
テープを剥がすときに版も一緒に剥がれてしまう事故が何度も起こった。
マスキングテープに関しては100均(ダイソー)のものは避けたほうが無難。
というか画材屋で買ったほうが100円しないので安い。

 

スキージ

スキージ

厚めのプラスチックの板。ヘラ。
本格的なやつは先っちょがゴムやシリコンになっているが、そんな高いものは買わなくていい。
100円か200円位のプラスチックのもので十分。

小さい図案ならプラスチックの会員カードみたいなものでも十分代用できる。
プリントしたい図案の幅より長いものを買ったほうがいい。
スキージが短いと2度に分けて刷ることになるため、出来上がりにムラができてしまうので注意。

 

Tシャツ用・布用インク

DYE COLOR Tシャツくん用インク

Tシャツ印刷用のインクは色々あるので好きな布用インクを選べばいいが、
手に入れやすく、おすすめなのはTシャツくん用のインクか、DYE COLOR(ダイカラー)。
ダイカラーは量が多いので、数枚作る程度ならTシャツくん用インクのほうが低価格。
でもダイカラーはいろんな良い色があるので好き。
ネット通販や画材屋、東急ハンズなんかで売っている。

色の濃いTシャツに鮮やかな色を刷る場合、先に白を刷ってその上からカラーインクで刷るとキレイに仕上がる。
ただ、刷る位置を合わせないといけないので結構難しい。

それと、白色のインクは乾きやすく、スクリーンが目詰まりしやすいので、版の上のインクが乾く前に連続して刷るほうがいい。
作業が終わったら版はすぐ洗うこと。

割り箸

インクを版に載せる際に使う。
別に木の棒でもスプーンでも指でもいい。

Tシャツ、パーカーなど

好きなのを買ってね。
心配性なら試し刷りする布が数枚あってもよし。

もう夜中の3時なので、とりあえず今回はここまで
次回、実践編に続く。

簡単 自作シルクスクリーンでオリジナルTシャツを作る 第二回(実践編)